フルティフォーム-臨床成績〈小児〉長期試験-

国内第Ⅲ相長期投与試験〈小児〉1)

目的

フルティフォーム®50/5μgを1回2吸入、1日2回、24週間投与したときの安全性及び有効性を検討する。

対象

5歳以上16歳未満の日本人小児気管支喘息患者53例

  1. 有効性解析対象(FAS*1)52例 安全性解析対象53例
  2. 5歳以上9歳未満24例 9歳以上12歳未満23例 12歳以上16歳未満6例
  3. スペーサーの使用なし*228例 スペーサーの使用あり*225例
    *1 FAS(Full Analysis Set):最大の解析対象集団
    *2 ベースラインから4週までのスペーサー使用率75%未満をなし、75%以上をありと定義
方法

多施設共同、非盲検、非対照、長期投与試験
フルティフォーム®50/5μgを1回2吸入、1日2回、朝・夜吸入した。ICSを4週間以上使用した患者を、観察期として観察期開始前と同じICSを同用量・用法・剤形で2週間継続使用し、治療期として24週間フルティフォーム®を投与した。

投与試験フロー
評価方法

安全性評価項目
有害事象、臨床検査(血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査)、バイタルサイン(血圧、脈拍数)、12誘導心電図

有効性評価項目
朝のピークフロー値、夜のピークフロー値、症状スコア、無症状日数の割合、日中の喘息症状がなかった日数の割合、喘息症状による夜間覚醒がなかった日数の割合、サルブタモールの未使用日数の割合、サルブタモールの1日あたりの平均吸入回数、ACQ-5スコア

統計解析

安全性評価項目
有害事象の発現被験者数、発現件数及び発現割合を集計した。臨床検査(定量)及びバイタルサインは要約統計量を算出した。臨床検査(定性)は検査値の分類及び異常判定を、12誘導心電図は異常所見を集計した。

有効性評価項目
ACQ-5スコアを除く有効性評価項目は、治療期開始後4週ごとの平均値とベースライン(治療期開始直前7日間の平均値)からの変化量を評価した。ACQ-5スコアは各評価時期のスコアとベースライン(治療期開始時のスコア)からの変化量を評価した。有効性評価項目について、評価時期別に算出値及びベースラインからの変化量の要約統計を算出した。ベースラインからの変化量を目的変数、評価時期の被験者内相関を考慮した反復測定混合効果モデル(MMRM)を用い、ベースラインからの変化量の統計量(LS mean、SE、95%信頼区間)を算出した。各有効性評価項目のベースラインからの変化量(LS mean±SE)の推移図を作成した。

*ベースラインは治療期開始日直前7日間のピークフロー値の平均値、最終評価時は141日目以降の値を用いた。

スペーサーの使用

pMDI製剤の使用経験がない場合はスペーサーの使用を必須とし、pMDI製剤の使用経験がある場合は治験責任医師等がスペーサーの要否を決定した。スペーサーの使用が必須と判断された被験者でも、その後の来院時にプラセボ吸入確認を行い、治験責任医師等がスペーサー不要と判断した場合は、使用をやめることができた。


臨床成績

安全性評価項目

(1)有害事象及び副作用

有害事象は、53例中39例(73.6%)、副作用は53例中5例(9.4%)に認められた。
主な有害事象は以下のとおりであり、副作用の内訳はコルチゾール減少2例、口内炎、尿中蛋白陽性、口腔咽頭不快感各1例であった。本試験において、投与中止に至った有害事象、重篤な有害事象及び死亡は認められなかった。


(2)バイタルサイン

9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.7 小児等
  1. 9.7.1.長期間投与する場合には、身長等の経過の観察を十分行うこと。また使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。全身ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に成長遅延をきたすおそれがある。なお、小児等に対しては国内での24週間を超える臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2.低出生体重児、新生児、乳児又は5歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

有効性評価項目

(1)朝のピークフロー値

朝のピークフロー値の最終24週(投与141日以降)評価時におけるベースラインからの変化量の最小二乗平均は21.39L/min(95%信頼区間:13.50L/min~29.29L/min)であった。


(2)夜のピークフロー値

夜のピークフロー値の最終24週(投与141日以降)評価時におけるベースラインからの変化量の最小二乗平均は18.25L/min(95%信頼区間:11.20L/min~25.29L/min)であった。


(3)各指標のベースラインからの変化量

最終評価時(141日目以降)におけるベースラインからの変化量の最小二乗平均は、サルブタモールの未使用日数の割合が5.95%(95%信頼区間:2.10%~9.81%)、無症状日数の割合が36.85%(95%信頼区間:31.24%~42.46%)、日中の喘息症状がなかった日数の割合が25.50%(95%信頼区間:20.17%~30.84%)、喘息症状による夜間覚醒がなかった日数の割合が20.74%(95%信頼区間:16.51%~24.97%)、症状スコアが−0.49点(95%信頼区間:−0.62点~−0.37点)、サルブタモールの1日あたりの平均吸入回数が−0.09回(95%信頼区間:−0.15回~−0.02回)であった。


5. 効能又は効果に関連する注意
  1. 5.1.患者、保護者又はそれに代わる適切な者に対し次の注意を与えること。
    本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、急性の発作に対しては使用しないこと。
  2. 5.2.本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。

7. 効能又は効果に関連する注意
  1. 症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量を投与し、必要に応じ吸入ステロイド剤への切り替えも考慮すること。


  1. 1)フルティフォーム®の国内第Ⅲ相長期投与試験〈小児〉(承認時評価資料).

禁忌を含む使用上の注意等につきましては添付文書をご参照ください。