フルティフォーム-吸入指導-

喘息治療配合薬 フルティフォーム

フルティフォームの特性-Characteristic-

01POINT

炎症を強力に抑えるフルチカゾン*1と、気管支を速やかに広げるホルモテロール*2 を同時に吸入できます。

02POINT

吸入後、速やかに気管支拡張効果が得られ、喘息症状を長期にコントロールします。
本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないため、急性の発作に対しては使用しないこと。
急性の発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激薬等、他の適切な薬剤を使用すること。

03POINT

エアゾール製剤(pMDI*3)を採用しており、吸入力に関わらず、簡単な操作で服薬できます。

04POINT

副作用発現率は、21.4%(101/472例)です。
国内臨床試験において、安全性評価対象472例中101例(21.4%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められました。主な副作用は、嗄声25例(5.3%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加10例(2.1%)、動悸6例(1.3%)、喘息6例(1.3%)、口内炎5例(1.1%)、咽頭炎5例(1.1%)でした。(承認時)
重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー(頻度不明)、重篤な血清カリウム値低下(頻度不明)、肺炎(0.42%)が報告されています。
  • *1:フルチカゾンプロピオン酸エステル
  • *2:ホルモテロールフマル酸塩水和物
  • *3:pMDI:加圧噴霧式定量吸入器

製品基本情報-Product information-

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

  1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者 [ステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]
  2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)】

結核性疾患の患者 [ステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]

禁忌・原則禁忌を含む使用上の注意等につきましては添付文書をご参照ください。

■効能・効果

気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

  1. 本剤は吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用による治療が必要な場合に使用すること。
  2. 患者に対し次の注意を与えること。
    本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、急性の発作に対しては使用しないこと。急性の発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用すること。

■用法・用量

通常、成人には、フルティフォーム50エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2吸入、1日2回投与する。
なお、症状に応じてフルティフォーム125エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして125μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2~4吸入、1日2回投与する。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

  1. 患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。
  2. 症状の寛解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量を投与し、必要に応じ吸入ステロイド剤への切り替えも考慮すること。

禁忌・原則禁忌を含む使用上の注意等につきましては添付文書をご参照ください。

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

  1. 感染症の患者
    [ステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]
  2. 甲状腺機能亢進症の患者
    [甲状腺ホルモンの分泌を亢進させるおそれがある。]
  3. 高血圧の患者
    [血圧を上昇させるおそれがある。]
  4. 心疾患のある患者
    [β1作用により症状を増悪させるおそれがある。]
  5. 糖尿病の患者
    [グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]
  6. 低カリウム血症の患者
    [Na+/K+ ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。]
  7. 重度な肝機能障害のある患者
    [本剤の成分であるフルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールはいずれも主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇する可能性がある。]

2.重要な基本的注意

  1. 本剤は既に起きている気管支喘息の発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日規則正しく使用すること。
  2. 本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。
  3. 気管支粘液の分泌が著しい患者では、本剤の肺内での作用を確実にするため、本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用すること。
  4. 過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。
  5. 本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。また、その薬剤の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し医師の治療を求めるよう患者に注意を与えること。そのような状態では患者の生命が脅かされる可能性があるので、患者の症状に応じてステロイド療法の強化(本剤のより高用量製剤への変更等)を考慮すること。
  6. 感染を伴う喘息症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。
  7. 本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。
  8. 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
  9. 全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずること。
  10. 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。
  11. 本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患であるChurg-Strauss症候群にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他のChurg-Strauss症候群症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること。
  12. 全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、めまい、動悸、けん怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
  13. リトナビルとの併用により全身性のステロイド作用(クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等)が発現したとの報告があるので、併用する場合には注意すること(「相互作用」の項参照)。
  14. 本剤は患者の喘息症状に応じて最適な用量を選択する必要があるため、本剤の投与期間中は患者を定期的に診察すること。

3.相互作用

フルチカゾンプロピオン酸エステルは、主として肝チトクロームP-450 3A4(CYP3A4)で代謝される。
また、ホルモテロールは主としてグルクロン酸抱合を受ける。

[併用注意](併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
リトナビル等
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。
特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されている。
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、フルチカゾンプロピオン酸エステルの血中濃度が上昇する可能性がある。
カテコールアミン
アドレナリン
イソプレナリン等
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなと適切な処置を行うこと。 併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある。
キサンチン誘導体
テオフィリン
アミノフィリン等
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。
ステロイド剤
プレドニゾロン
ベタメタゾン等
ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。
利尿剤
フロセミド等
β遮断剤
アテノロール等
ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある。 β受容体において競合的に拮抗する。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
抗不整脈剤
三環系抗うつ剤等
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。 いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。

4.副作用

国内で実施された臨床試験において、副作用集計の対象となった472例中101例(21.4%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、嗄声25例(5.3%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加10例(2.1%)、動悸6例(1.3%)、喘息6例(1.3%)、口内炎5例(1.1%)、咽頭炎5例(1.1%)であった。

(1)重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
    ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 重篤な血清カリウム値低下(頻度不明)
    β2刺激剤により「重篤な血清カリウム値の低下」が報告されている。また、β2刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
  3. 肺炎(0.42%)
    肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(2)その他の副作用

5%以上 1〜5%未満 1%未満
口腔・呼吸器 嗄声 口腔・呼吸器感染症、口腔・咽喉頭症状(疼痛、不快感)、喘息、口内炎 口腔内乾燥
循環器 不整脈、動悸 心電図異常、高血圧
肝臓 γ-GTP増加、ALT (GPT)増加、血中ビリルビン増加
精神神経系 振戦、めまい
過敏症注) 発疹・蕁麻疹
その他 CK(CPK)増加 血中コルチゾール減少、白血球数増加、けん怠感、筋痙縮、胸部不快感

注)発現した場合には投与を中止すること。

5.高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
    [フルチカゾンプロピオン酸エステル1.6μg/kg以上/ホルモテロールフマル酸塩水和物0.16μg/kg以上をウサギに吸入投与したときに、胎児の発育抑制および催奇形性が認められている。]
  2. 授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。
    [実験動物(ラット)において、フルチカゾンプロピオン酸エステル及びホルモテロールは乳汁への移行が報告されている。]

7.小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

8.過量投与

  1. ホルモテロールフマル酸塩水和物の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。このような症状がみられた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. フルチカゾンプロピオン酸エステルの過量投与(通常の用法・用量を超える量等)により副腎皮質機能抑制等の全身性の作用がみられることがある。副腎皮質機能が抑制されている患者においては、外傷、手術、感染、本剤の急速な減量時等に急性副腎皮質機能不全が発現する可能性がある。過量投与後に本剤を減量する際は、患者の管理を十分に行いながら徐々に行うこと。

9.適用上の注意

  1. 本剤は口腔内への吸入投与のみに使用すること。
  2. 吸入前:本剤の投与にあたって、吸入器の操作法、吸入法等を十分に説明すること。
  3. 吸入後:口腔カンジダ症又は嗄声の予防のため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導すること。ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく口腔内をすすぐよう指導すること。

10.その他の注意

他の長時間作動型吸入β2刺激剤(サルメテロール(エアゾール剤))での米国大規模プラセボ対照試験において、以下の報告がある1)。米国で実施された喘息患者を対象とした28週間のプラセボ対照多施設共同試験において、主要評価項目である呼吸器に関連する死亡と生命を脅かす事象の総数は、患者集団全体ではサルメテロール群とプラセボ群間に有意差は認められなかったものの、アフリカ系米国人の患者集団では、サルメテロール群に有意に多かった。
また、副次評価項目の1つである喘息に関連する死亡数は、サルメテロール群に有意に多かった。なお、吸入ステロイド剤を併用していた患者集団では、主要及び副次評価項目のいずれにおいても両群の間に有意差は認められなかった。

1)Nelson HS et al. Chest 129;15, 2006.

禁忌・原則禁忌を含む使用上の注意等につきましては添付文書をご参照ください。

■規格

フルティフォーム50エアゾール:フルチカゾン50μg/噴霧、ホルモテロール5μg/噴霧、フルティフォーム125エアゾール:フルチカゾン125μg/噴霧、ホルモテロール5μg/噴霧
フルティフォームの用法・用量一覧:低用量はフルティフォーム50エアゾール2吸入を2回、中用量はフルティフォーム125エアゾール2吸入を2回、高用量はフルティフォーム125エアゾール4吸入を2回
禁忌・原則禁忌を含む使用上の注意等につきましては添付文書をご参照ください。