-組織移行性-
肺組織移行性1)
健康成人30例(各時間6例)にラスクフロキサシン75mgを単回経口投与したときの投与後1〜24時間における組織移行性は、対血漿中濃度比で肺胞上皮被覆液:平均15.0〜22.4倍、肺胞マクロファージ:平均18.5〜56.4倍でした。

耳鼻咽喉科組織移行性1)
耳鼻咽喉科組織摘出術施行患者(各組織5例)にラスクフロキサシン75mgを単回経口投与したときの投与後1~2時間における組織移行性は、対血漿中濃度比(平均値)で、いずれの組織においても2倍以上でした。

ラスクフロキサシンの肺組織移行性1-3)
肺胞上皮被覆液(Epithelial Lining Fluid:ELF)はリン脂質を多く含み、他の組織と比較するとホスファチジルセリン(PhS)の占める割合が高いことが知られています2)。ラスクフロキサシンは、他のキノロン系抗菌薬と比較して、ELF中のPhSと多く結合することで、上記の肺組織移行性を示したと考えられます。

- 【方法】
- PhSとラスクフロキサシン及び類薬(LVFX、GRNX、GPFX)との結合試験は、鈴木らの方法3)に準じて測定した。
※:国内未承認
- 1)承認時評価資料:ラスクフロキサシンの臨床薬理試験.
- 2)Nishiura A, et al., J Pharmacobiodyn. 10:135-141(1987)
- 3)Suzuki T, et al., Drug Metab Dispos. 30(12):1393-1399(2002)
- 用法・用量
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通常、成人には、ラスクフロキサシンとして1回75mgを1日1回経口投与する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。